小学校の英語で「できること」と「できないこと」
小学校の英語は、3・4年生で「外国語活動」(週1回)、5・6年生で「外国語科」(週2回)が実施されています。この授業で身につくのは主に以下の力です。
身につくもの:英語の音に慣れること、簡単なあいさつや自己紹介、基本的な単語の「認識」(聞いて分かる)、英語への興味・親しみ。
身につかないもの:アルファベットを正確に書く力、文法の理解(be動詞と一般動詞の区別など)、英文を読んで意味を取る力、自分で英文を書く力、テスト形式での回答力。
つまり、小学校の英語は「英語を好きになる」ための授業であり、「英語ができるようになる」ための授業ではありません。これは批判ではなく、そもそも学習指導要領がそのように設計されています。問題は、多くの保護者がこの違いを知らないことです。
中学1年の最初の1ヶ月で起こること
中学校に入ると、英語の授業は小学校で学んだことを「すでに知っているもの」として始まります。教科書の最初のUnit(Here We Go! 1の場合はUnit 0〜1)は「復習」として扱われ、すぐにbe動詞、一般動詞、疑問文の作り方へと進みます。
最初の1ヶ月で起こることを具体的に見てみましょう。
第1週:自己紹介(I am ___. I like ___.)——小学校でやった内容の「書く版」。ここで初めて英文を書く子が多く、アルファベットが正確に書けないとこの段階で躓きます。
第2〜3週:be動詞と一般動詞の導入。「I am happy.」と「I like pizza.」の構造の違いを理解する必要があります。小学校では両方とも「自分のことを言う文」として使っていましたが、中学校では文法的に全く別のものとして扱われます。
第4週:最初の小テストまたは確認テスト。ここで「思ったより難しい」「点が取れない」という最初のショックを受ける子が出始めます。
「見えないギャップ」チェックリスト
以下のチェックリストで、お子様が中学英語への準備ができているか確認してみてください。
□ アルファベット26文字(大文字・小文字)を何も見ずに正確に書ける
□ 簡単な英単語(cat, dog, book, school等)を正しく綴れる
□ 「I am happy.」と「I like soccer.」の文法的な違いを説明できる(なんとなくでもOK)
□ 「Do you like ___?」と聞かれたとき、「Yes, I do. / No, I don't.」で答えられる
□ 英語を「聞く」だけでなく「書く」ことに抵抗がない
□ 50語以上の英単語を「見て分かる」だけでなく「書ける」
半分以上チェックがつかなかった場合、中学英語の最初の1ヶ月で苦戦する可能性があります。でも心配しすぎる必要はありません——これは今から準備すれば十分に埋められるギャップです。
ギャップを埋めるために、今からできること
①アルファベットの「書き」を完全にする
最も基本的で、最も見落とされがちな準備です。特に小文字のb/d、p/q、g/j/yの書き分けを重点的に。
②「音から入る」語彙学習を始める
教科書に出てくる基本単語100〜150語を、音声で聞いて→声に出して→書く、の順番で身につけます。
③be動詞と一般動詞の「感覚」をつかむ
文法用語を覚える必要はありません。「I am = 自分がどんな状態か」「I like = 自分が何をするか」という感覚的な理解ができれば十分です。
④英語を「書く」ことに慣れる
小学校では英語を書く機会がほとんどありません。毎日1文でいいので、英語で文を書く習慣をつけましょう。
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